【2025年版】東京都の子育て支援まとめ|018サポート・保育料無償化・医療費まで公務員目線で解説

東京都の子育て支援まとめ|018サポート・保育費・医療費

本記事は一般的な情報提供であり、特定商品の推奨ではありません

東京都ではここ数年で子育て支援が大きく進んでいます

特に2025年からは「0〜2歳・第1子の保育料無償化」が始まり、家計への効果はさらに大きくなります

この記事では、国の制度をベースにしながら東京都がどこまで上乗せしているのかを年齢順に整理します

公務員家庭で気をつけたい手続きや給付の違いもあわせて解説します

目次

1. 毎月の給付金(現金支援)

国:児童手当(2024年10月から拡充)

高校生年代まで対象が広がり、所得制限が撤廃されました

金額は次のとおりです

・3歳未満:月15,000円
・3歳以上〜高校生年代:月10,000円
・第3子以降:月30,000円

支給は偶数月に2か月分ずつ振り込まれます

公務員の場合、児童手当は勤務先(所属庁)から支給されます

民間と違い、市区町村ではなく所属庁で申請・受給する点に注意が必要です

出生や異動があった場合は、15日以内に届け出を出さないと遡って受け取れないことがあります

東京都:018(ゼロイチハチ)サポート(月5,000円)

東京都では、0〜18歳の子ども1人につき月5,000円(年6万円)を支給しています

所得制限はなく、児童手当とは別に受け取れる現金給付です

この制度は居住地が東京都内であることが条件です

勤務先がどこでも関係なく、東京都内に住んでいれば対象になります

申請は勤務先ではなく、居住している市区町村で行います

公務員も一般の都民と同じ手続きで、オンライン申請または郵送で申し込みます

支給口座は、基本的に児童手当の受取口座と同じになります

勤務先経由で児童手当を受け取っている場合も、018サポートの申請は自分で行う必要があります

申請しないともらえないため注意が必要です

転勤などで都外に引っ越した場合は、対象外になります

2. 保育料(未就学期)

国と東京都では、保育料の無償化の範囲に大きな違いがあります

まずは国の制度でどこまで軽減されるのかを整理してみます

国:3〜5歳は原則無償化、0〜2歳は一部世帯のみ

国の制度では、3〜5歳の子どもの保育料が原則無償化されています

幼稚園・保育所・認定こども園などが対象で、所得制限はありません

一方で、0〜2歳は住民税非課税世帯のみが対象です

また、兄弟がいる場合は、第2子が半額、第3子以降は無償になります

副食費や延長保育料、行事費などは無償化の対象外です

制度の詳細は、こども家庭庁の公式ページにまとめられています

東京都:2025年から0〜2歳・第1子まで無償化へ

東京都では、2025年9月から「0〜2歳・第1子の保育料無償化」が始まります

所得制限はなく、認可保育所・認定こども園・地域型保育が対象です

これまで国の制度では対象外だった「第1子・共働き世帯」も支援対象になります

副食費や延長保育料、用品費などは無償化の対象外となる場合があります

基本の保育料がゼロになるという理解が正確です

まとめ:東京都は0〜2歳まで支援を拡大

国の制度は3〜5歳中心ですが

東京都は2025年から、さらに0〜2歳の第1子まで対象を広げます

国は「3〜5歳を支える仕組み」

東京都は「未就学児全体を支える仕組み」

という構造になっています

東京都では、共働き家庭でも早期から実質的な無償化の恩恵を受けられます

3. 出産・妊娠期の支援

国:出産育児一時金(50万円)

全国共通で、出産時に50万円が支給されます

医療機関への直接支払制度が基本で、実際の自己負担額は産院によって異なります

東京都:無痛分娩の費用を最大10万円助成(2025年10月〜)

2025年10月以降の出産から、東京都は「無痛分娩費用の助成」を開始します

硬膜外麻酔など医療行為にかかる自費部分を、最大10万円まで補助します

公務員の出産手当金

共済組合から「出産手当金」が支給されます

標準報酬日額の3分の2が、産前42日・産後56日の間に支給され、給与が一部出る場合は差額調整されます

産前産後の期間は共済掛金も免除されます

「出産する本人のみ」対象

出産手当金は、出産する本人(産前産後休暇を取得する女性職員)のみに支給されます

夫が公務員で妻が出産する場合は対象外です

妻が専業主婦または被扶養者であれば、夫の共済組合から「出産育児一時金(50万円)」が支給されます

一方で、妻が会社員や公務員として働いている場合は、夫の共済からではなく妻の勤務先の健康保険や共済組合から支給されます

出産手当金はあくまで「産休中の給与補填」を目的とした制度のため、出産する本人以外には支給されません

4. 医療費(〜高校生年代)

国:自治体まかせ(全国ではばらつきあり)

全国的に、子ども医療費助成は自治体ごとに制度が異なります

対象年齢や自己負担上限は地域によって差があります

東京都:高校生年代まで軽減「マル青制度」

東京都では、都内医療機関を受診した高校生年代までの子どもについて

  • 通院:1回200円まで
  • 入院:自己負担なし(食事療養費は除く)

という助成を実施しています

さらに、区や市の上乗せで「窓口負担ゼロ」になっている自治体もあります

千代田区や江東区などは、18歳年度末まで実質無償化されています

「国=自治体まかせで年齢差あり」

「東京都=高校生まで統一ラインを設定+区市町村による追加支援」

5. 小中学校の費用

国:授業料は無料 教科書は無償配布

公立の小中学校は授業料がかかりません

義務教育のため、授業料は全国一律で無償です

一方で、給食費は原則として保護者の負担です

国としての恒常的な無償制度はまだ整備されておらず、自治体ごとに対応が異なります

学用品費や修学旅行費、部活動費、交通費なども家庭負担となります

所得に応じて支援が受けられる「就学援助制度」もあり、学用品費や給食費、修学旅行費などが補助されます

また、GIGAスクール構想により1人1台の学習端末が整備されていますが、端末の保険料や家庭の通信費は自己負担になる場合があります

東京都:給食費の無償化

東京都では、給食費の無償化が急速に広がっています

都は給食費を無償化・軽減する区市町村に対して「費用の2分の1」を補助しており、23区を中心に多くの自治体で実施が進んでいます

市部でも段階的に無償化や軽減が始まっており、居住地によって実際の負担額に差が出ています

授業料や教科書は全国で共通して無料ですが、給食費や行事費、部活動費などは自治体によって支援内容が異なります

東京都は給食費の無償化が進んでおり、ここが家計に大きく影響するポイントです

6. 私立高校の授業料

国:就学支援金(全国共通)

高校では、国の制度として「高等学校等就学支援金」が設けられています

所得に応じて授業料の一部または全額が補助される仕組みです

支給額は高校生1人あたり年11万8,800円が基準で、公立高校の場合はこの金額が授業料と同額のため、実質無償になります

私立高校の場合は、所得に応じて加算される仕組みがあり、低〜中所得層では支援額が大きくなります

2025年度は特例として、年収910万円以上の世帯にも年11万8,800円が支給される「臨時支援金」が追加され、実質的にすべての世帯が対象になります

東京都:“実質無償”

東京都は「私立高等学校等授業料軽減助成金」を設け、国の就学支援金に上乗せしています

これにより、都内私立高校の平均授業料(約49万円)に近い金額まで補助されます

申請は毎年度必要で、2024年度から所得制限が撤廃されました

世帯の所得にかかわらず、一定の条件を満たせば支援を受けられるようになっています

公立高校は全国一律で授業料が無料化されており、私立高校でも東京ではほぼ「実質無償」に近い支援内容となっています

授業料以外の入学金や施設費などは別途負担となりますが、家計への影響は大きく軽減されています

7. 区市町村の独自支援

東京都の制度のほか、区市町村の上乗せも見逃せません

  • 港区:出産費用の自己負担分を上限81万円まで助成
  • 狛江市:副食費も無償化
  • 江東区:認証・認可外保育への独自補助
  • 千代田区:高校生年代まで医療費ゼロ

同じ東京都内でも自治体によって内容は異なります

引っ越しを考える場合は、必ず区や市の公式サイトで確認しておきましょう

8. 公務員家庭の注意点

公務員は、制度そのものは同じでも「申請窓口」と「支給元」が異なります

児童手当は勤務先経由(所属庁)

出産手当金、育児休業手当金は共済組合

医療の高額療養費・付加給付も共済経由です

また、共済の付加給付により、自己負担が実質2万5,000円程度で済む場合もあります

育児休業手当金は最初の180日が67%、その後は50%に下がる点も押さえておきましょう

9. まとめ:東京都は“二段構え”で家計を支える

東京都の子育て支援は、国の制度(児童手当・幼保無償化・就学支援金)に加えて

018サポート、0〜2歳第1子保育料無償化、高校生等医療、給食費補助、無痛分娩助成など

独自の支援を重ねる形で設計されています

出産から高校卒業までの間、現金と現物の両面で家計を助ける“二段構え”です

公務員家庭では、共済の出産手当金や育休給付など、申請ルートの違いにも注意しながら取りこぼしのないようにしていきましょう

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この記事を書いた人

当サイト「公務員のための資産形成ナビ」は、公務員や会社員の方が安心してお金の制度を理解し、現実的に活用できるよう情報を整理・発信しています。
扱うテーマは、NISA・iDeCo・確定申告・節税対策・社会保険・投資信託など。
金融庁・国税庁・総務省など公的機関の一次情報をもとに、制度のしくみや手続きの流れをわかりやすく紹介しています。
筆者は10年以上の投資経験を持ち、これまでに個別株やアクティブファンド、ナスダック100なども経験しながら、現在はS&P500インデックスファンドと日本株を中心に長期運用を継続中です。
「投資で無理に増やす」よりも、「制度を正しく使って減税・効率化する」ことを大切にしています。

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